授業概要
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本講義では、近年の医療技術の著しい進展により発生した、様々な倫理的問題を検討し、それへの理解と考えを深めます。医療技術の発展は、様々な恩恵や可能性をもたらす一方、医療格差やQOLと安楽死の問題、胚選択や遺伝子操作への関心の高まりなどにより、私たちが従来保持してきた倫理観や善き生へのヴィジョンを毀損し始めてもいます。これらの問題 - 生命倫理の諸問題は、生きていく限り、各人やその家族が何らかの形で直面するものです - に向き合うためには、これまでの培われてきた倫理学的・哲学的見解を知り、そのいずれかを選択し、適用する力が必要があります。そこには絶対的な回答はありませんが、議論を通じて、自らの態度決定を行うことは可能になるでしょう。本講義では府川も執筆に参加した『生命の倫理学』(大月書店、2023年)の講読を通じ、脳死、臓器移植、延命治療、妊娠中絶、胚選択、優生思想、生死学といったテーマについて議論していきます。講読形式は参加人数や各人の希望に合わせて調整を行います。
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到達すべき 目標
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・生命倫理学の諸問題を一定度理解し、それに対する自己の立場や態度について思考できる。 ・指定テクストを読み切り、その内容を整理することができる。 ・他者の人格や異なる意見を尊重しつつ、学問的な水準も落とさない議論を行える。
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授業計画と 準備学習
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授業計画: (1)初回ガイダンス / 講読テクストの紹介 (2)テクスト講読と議論 1 (3)テクスト講読と議論 2 (4)テクスト講読と議論 3 (5)テクスト講読と議論 4 (6)テクスト講読と議論 5 (7)テクスト講読と議論 6 (8)テクスト講読と議論 7 (9)テクスト講読と議論 8 (10)テクスト講読と議論 9 (11)テクスト講読と議論 10 (12)テクスト講読と議論 11 (13)テクスト講読と議論 12 (14)テクスト講読と議論 13 (15)まとめ
・テクストは『生命の倫理学』(大月書店、2023年)です。 ・このテクストは、各章の最後の「考えてみよう」に議論点が紹介されています。講義ではそれに基づき議論を行います。 ・指定範囲を事前に読んでくること、毎回自分なりの意見を携えて参加することが準備学習になります。
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授業実施方法
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授業の特色
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学生のアク ティブ・ラー ニングを 促す取組
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使用言語
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TA,SA等配置 予定
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基盤的能力 専門的能力
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授業時間外 の学習
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テクストの指定範囲を事前に読んでくる必要があります。
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成績評価の 方法
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毎回テクストの担当範囲を決め、その内容を報告してもらいます。これは章内のテーマを整理し、自身の考えや疑問も記述するものです。これに加えて、講義内討論での姿勢によって評価します。評価の配分はそれぞれ50%とご理解ください。
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到達度評価 の観点
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担当範囲の報告と講義内討論での姿勢を、「到達すべき目標」の三項目に照らして評価します。
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テキスト
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No
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書籍名
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著者名
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出版社
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出版年
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ISBN/ISSN
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1.
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『生命の倫理学』
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三崎和志、小椋宗一郎 他
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大月書店
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2023
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4272431072
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テキスト (詳細)
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参考文献
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参考文献 (詳細)
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担当教員実 務経験内容 または実践 的教育内容
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実践的授業 内容等
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備考
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新型コロナウィルス等の感染症の拡大状況にもよりますが、原則的に対面で実施します。
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