シラバス参照

開講年度 2024 
授業科目名 経営組織論 
授業科目名(英文) Organization Theory 
担当教員

加藤 厚海

科目開講学部・学科 社会システム経営学環 
科目区分  
科目分類 専門基礎科目 
対象学年 1年生 
開講学期・時間割・教室 後学期 金曜日 2時限 全共 第5セミナー室
授業の形態 講義 
単位
履修コード 2SMS1151 
備考1  
シラバスURL https://alss-portal.gifu-u.ac.jp/campusweb/slbssbdr.do?risyunen=2024&semekikn=1&kougicd=2SMS1151 
科目ナンバリング SSM1151 



授業概要
・マネジメント理論は、経営組織論/マクロ理論(社会学・経済学からの応用)と組織行動論/ミクロ理論(心理学からの応用)がある。本講義では経営組織論/マクロ理論が中心となる。
・そして本講義では、経営組織論について体系的に理解することに重きを置く。そのためには主要な理論、概念を学ぶ。

*理論とは、抽象化された概念と概念の間の因果関係のこと。
*ミクロの理論については、組織行動論(2年生向け)において、講義を行う。なお、13~15回の内容は変更する可能性がある。 
到達すべき
目標
①経営組織論の基本的概念と理論を理解する。
②理論を使って、現実を説明する。  
③組織論の発展を時系列に追うことで、古典的な内容も踏まえた上で、その意義と限界を学ぶ。 
授業計画と
準備学習
第1回 ガイダンス 授業の概要と学問体系(経営学)の概略

第2回 組織とはどういう存在か

第3回 フレデリック・テーラーの科学的管理法    (DVDあり)

第4回 フォードシステムと科学的管理         (DVDあり)

第5回 マックス・ウェーバーと官僚制  
                                          
第6回 ロバート・マートンと官僚制の逆機能      (DVDあり)  

第7回 前半の確認テスト(20分) / フォードシステム・官僚制の負の側面:マクドナルド化する社会

第8回 満足化原理と組織均衡論 (近代組織論)/ サイモン、マーチ=サイモンの近代組織論 

第9回 組織構造 機能別組織と事業部制組織 (多角化戦略と事業部制)
 
第10回 有機的組織と機械的組織、分化と統合、コンティンジェンシー理論  (DVDあり)

第11回 事業コンセプト (事業システムの理解のために、スターバックス、洋菓子店)  (DVDあり)
    
第12回 事業システム  (コンビニエンスストア、スーパーマーケットなど)   (DVDあり)

第13回 事業コンセプトと事業システム  (百貨店、製造業、など)        (DVDあり)

第14回 全体の復習     / 日本企業のグローバル化
         
第15回 最終テスト 40分  / 日本企業のグローバル化 
            
*14、15回は内容に変更の可能性あり。 
授業の特色
討論やプレゼンテーションなど、学生による対話や発表               
フィールドワーク、インターンシップ、ものづくり等の体験型学習          
図書館やラーニングコモンズなど、教室以外の場所を活用             
ゲストスピーカーの招聘                                  
TACTを活用した授業と学習支援                       
レポートの添削や提出物の返却                             
その他                                             
映像資料を多用する。 
学生のアク
ティブ・ラー
ニングを
促す取組
授業の中で、グループワークを行い、定期的に議論を行う。 
使用言語
日本語  
英語  
その他  
 
TA,SA等配置
予定
基盤的能力
専門的能力
1.基盤的能力に関する重点指導項目  
進:   計画      実行      管理     
伝:   傾聴      発信      把握     
考:   課題      創造      論理     
2.専門的能力や資質・能力に関して、育成を意図する指導  
 社会科学では、個別具体例ではなく、「抽象化する力/普遍化する力」を身につけることになる。
いわゆる「理論志向」とも呼ばれるものであるが、理論を基に演繹的思考と帰納的思考を行う。
社会科学で思考力を鍛えるには、理論を学ぶことが最も重要である。
単純に暗記するのではなく、何度も、理論と現実を照らし合わせて、思考を繰り返す。 
授業時間外
の学習
・教養授業で、「社会学」、「ミクロ経済学」、「心理学」を受講することが望ましい。

・経営組織論を受講するに当たっては、基礎理論の1つである「社会学」を受講しておくことが望ましいので、教養科目で「社会学」を受講することを推奨する。

・経営学はミクロ経済学、社会心理学の応用分野でもあるため、1年次のうちに、教養科目で「ミクロ経済学」、「社会心理学」を受講する、もしくは基礎的な教科書を読むことを推奨する。 
成績評価の
方法
前半の確認テスト30~40%。
後半の最終テスト60~70%。
(ただし、テストの一部をレポートに変更する可能性がある)。 
到達度評価
の観点
①経営組織論の基本的概念と理論の理解、について確認テストと最終テストで評価する。
②理論を使って現実を説明する、について確認テストと最終テストで評価する。
③組織論の発展を時系列に追うことで、古典的な内容も踏まえた上で、その意義と限界を学ぶ、について確認テストと最終テストで評価する。
*ただし、テストの一部をレポートに変更する可能性がある。 
テキスト
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN/ISSN
1. 『なし』         
テキスト
(詳細)
教科書は使用しない。配布資料を用いる。 
参考文献
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN/ISSN
1. 『はじめての経営組織論 (有斐閣ストゥディア)』  高尾義明  有斐閣  2019  978-4641150683 
2. 『よくわかる組織論』  田尾雅夫ほか  ミネルヴァ書房  2012  978-4-623-05648-4 
参考文献
(詳細)
『よくわかる組織論』は、包括的な内容であり、マクロ・ミクロの組織論を含んでいる。様々なトピックがあり、広く学ぶためには良い教科書である。 
担当教員実
務経験内容
または実践
的教育内容
実践的授業
内容等
備考
☞ 原則対面式であるが、部分的に、遠隔授業(オンデマンド)の形式で行う可能性がある。

・授業教材をアップロードし、オンデマンドで行う(1回あたり、45分)。
・オンデマンドを受講した上で、対面でディスカッションを行う
・例えば、オンデマンドで45分を2回受講し、対面で90分、2回分のディスカッションを行う。

☞休講があった場合、対面の補講で補う(16回目)。


☞ 経済番組・日経新聞を読むこと。
・好奇心・問題意識を高めるように、日経新聞を読み、経済番組(WBS、ガイヤの夜明け、カンブリア宮殿など)、NHKスペシャルなどを見ることを推奨する。
・授業内でも番組を紹介していくので、各自、日経新聞を読むこと、経済番組を見ること。
・初学者にとっては、経済番組を見ることは重要である。

☞ 社会の変化・情報への感度を高める。 
・授業から十分に得ることができない情報は、信頼できるメディアを活用することが望ましい。テレビ東京系のWBS、ガイヤの夜明け、カンブリア宮殿を推奨する。

☞ 体系的理解と実践について
 企業経営や経営組織については、「直感的にわかる」、「体系的に理解する」、「実践できる」では大きく異なる。大学で学ぶことは、「体系的な理解」である。「体系的な理解」と「実践できる」には、大きな飛躍がある。

 体系的に理解しているはずの研究者には実践できない者が多く、経営者には不向きである。起業家、経営者には「経営学・組織論」を学んでいないことが多いが、組織経営の実践には長けている。

 このように経営理論とその実践には大きなギャップがある。組織運営し、動かすことは容易ではない。医学、法学のように学術的知見が実践に直結するわけではない。

 社会科学は人を取り扱っているためである。人を動かすのは人に対する総合的な理解が必要である。文化人類学、歴史、文学、芸術などを通しても、人を理解することはできる。大学は知の宝庫であるが、主体的に学ぶかどうかで、すべてが決まる。1-2年生のうちに、幅広い知見を身につけてほしい。 


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