シラバス参照

開講年度 2024 
授業科目名 人工知能 
授業科目名(英文) Artificial Intelligence 
担当教員

寺田 和憲

科目開講学部・学科 工学部 
科目区分 コース科目 
科目分類 情報コース 
対象学年 3年生 
開講学期・時間割・教室 後学期 火曜日 2時限 工 101
後学期 火曜日 2時限 工 203PC
授業の形態 講義 
単位
履修コード 2TDB8346A 
備考1  
シラバスURL https://alss-portal.gifu-u.ac.jp/campusweb/slbssbdr.do?risyunen=2024&semekikn=1&kougicd=2TDB8346A 
科目ナンバリング  



授業概要
本講義では,人工知能(AI)の基礎から最新のトピックまでを網羅的に学ぶ.知識の表現と獲得のための様々な方法という観点から,推論,機械学習,ニューラルネットワーク,自然言語処理,強化学習などの,AIの主要な技術を体系的に理解する.またAIの歴史的背景から現代的な応用や倫理的問題まで幅広く扱う.基礎的な演習を通じて理論的な基礎を固めつつ,実際のAIシステムの設計や実装に必要な知識を習得する.さらに,AIが社会に与える影響や今後の展望についても議論を行い,技術者として必要な多角的な視点を養う.また,大規模言語モデルを使用した課題への取り組みを通じてAIを使いこなすことによるパフォーマンスの向上を体感する. 
到達すべき
目標
・記号による宣言的知識の表現ができる
・推論による宣言的知識の導出ができる
・確率的に表現された宣言的知識を用いた推論ができる
・統計的機械学習による宣言的知識の獲得ができる
・ニューラルネットワークを用いた宣言的知識の獲得ができる
・大規模言語モデルを使って宣言的知識の獲得ができる
・自律的な決定論的因果的知識の獲得ができる
・自律的な確率的因果的知識の獲得ができる(モデル有り)
・自律的な確率的因果的知識の獲得ができる(モデルフリー)
・インタラクションと知能の本質について理解する
・AIの倫理的問題と社会的影響を理解し具体例を挙げて説明できる 
授業計画と
準備学習
第I部 導入
01. 人工知能とは
人工知能の歴史/知能・人工知能の定義/知能と意識の違い/記述と予測/命題/相関(宣言的知識)/因果(手続き的知識)/意思決定/自律性/合理性/最適性

第II部 宣言的知識
02. 記号による宣言的知識の表現
抽象化と表象と記号/知識表現/セマンティックネット/フレームシステム/オントロジー/Linked Open Data
03. 推論による宣言的知識の導出
帰納/演繹/アブダクション(仮説推論)/記号論理/一階述語論理/導出原理/反駁証明/エキスパートシステム
04. 宣言的知識の確率的表現と推論
生成モデル/ベイズの定理/ベイズ推定/最尤推定/観測モデル/ナイーブベイズ/ベイジアンネットワーク/隠れマルコフモデル
05. 統計的機械学習による宣言的知識の獲得(教師なし学習,教師あり学習)
識別モデル/醜いアヒルの子定理/クラスタリング/k-means法/主成分分析/回帰/ロジスティック回帰/決定木/SVM
06. ニューラルネットワークによる宣言的知識の獲得
ニューラルネットワークの基礎/学習アルゴリズム/深層ネットワーク/畳み込みニューラルネットワーク/生成モデル(GAN,VAE)/再帰型ニューラルネットワーク
07. 自然言語による宣言的知識の表現
形態素解析/構文解析/意味解析/単語と文章のベクトル表現/Transformer/大規模言語モデル

第III部 手続き的知識
08. 自律的な決定論的手続き的知識の獲得
状態空間/状態と決定論的状態遷移の記述/プランニング/半順序プランニング/GPS/プロダクションシステム/サブサンプション・アーキテクチャ/探索アルゴリズム/ヒューリスティック/遺伝的アルゴリズム
09. 自律的な確率的手続き的知識の獲得(モデル有り)
確率的状態遷移の記述/効用関数/期待値と意思決定/動的計画法
10. 自律的な確率的手続き的知識の獲得(モデルフリー)
マルコフ決定過程/強化学習/Q学習/深層強化学習
11. データ駆動・生成モデルによる手続き的知識の獲得
状態推定/時系列予測/物理モデル/観測モデル/カルマンフィルタ/確率ロボティクス/自由エネルギー原理

第IV部 相互作用と知能
12. インタラクションと知能
協力と競争/展開型ゲーム/同時手番ゲーム/ゼロ和ゲーム/非ゼロ和ゲーム/交渉/マルチエージェントシステム
13. インタラクティブなAI
対話システム/共同作業/ユーザーモデリング/パーソナライゼーション/説得/推薦/ヒューマンコンピュテーションとクラウドソーシング/ヒューマンインザループ/社会的AI・ロボット
14. XAIとAIの倫理
AIの説明可能性と信頼/AIの倫理的問題/規制とガイドライン 
授業の特色
討論やプレゼンテーションなど、学生による対話や発表               
フィールドワーク、インターンシップ、ものづくり等の体験型学習          
図書館やラーニングコモンズなど、教室以外の場所を活用             
ゲストスピーカーの招聘                                  
TACTを活用した授業と学習支援                       
レポートの添削や提出物の返却                             
その他                                             
 
学生のアク
ティブ・ラー
ニングを
促す取組
・実践的な課題:各トピックに対して,直接手を動かして学ぶ課題が設定されている.
・プログラミング演習:多くの課題でコーディングが必要とされ,能動的な参加が必要.
・データ分析と評価:機械学習やニューラルネットワークの課題では,結果の分析や評価が求められている.
・議論とレポート作成:AIの倫理や社会的影響についての議論とレポート課題がある. 
使用言語
日本語  
英語  
その他  
 
TA,SA等配置
予定
GSIによる授業支援  
QTAによる授業支援                       
TAによる授業支援                                      
SAによるピアサポート                                    
その他                                             
 
基盤的能力
専門的能力
1.基盤的能力に関する重点指導項目  
進:   計画      実行      管理     
伝:   傾聴      発信      把握     
考:   課題      創造      論理     
2.専門的能力や資質・能力に関して、育成を意図する指導  
 
授業時間外
の学習
成績評価の
方法
提出された課題の評価による.試験は行わない. 
到達度評価
の観点
目標に到達しているかどうかは以下の課題によって評価する.

・記号による宣言的知識の表現ができる
課題:NetworkXもしくはOWLによる知識表現
・推論による宣言的知識の導出ができる
課題:PrologやpyDatalogによる反駁証明
・確率的に表現された宣言的知識を用いた推論ができる
課題:ナイーブベイズによるスパムメール分類器の実装
・統計的機械学習による宣言的知識の獲得ができる
課題:Iris Datasetを用いた機械学習手法の比較と評価
・ニューラルネットワークを用いた宣言的知識の獲得ができる
課題:MNISTを用いた手書き文字認識
・大規模言語モデルを使って宣言的知識の獲得ができる
課題:大規模言語モデルを用いたフューショットテキスト含意
・自律的な決定論的因果的知識の獲得ができる
課題:8パズル
・自律的な確率的因果的知識の獲得ができる(モデル有り)
課題:動的計画法による最適行動獲得
・自律的な確率的因果的知識の獲得ができる(モデルフリー)
課題:Q学習による最適行動獲得
・インタラクションと知能の本質について理解する
課題:レポート
・AIの倫理的問題と社会的影響を理解し具体例を挙げて説明できる
課題:議論とレポート 
テキスト
テキスト
(詳細)
参考文献
参考文献
(詳細)
担当教員実
務経験内容
または実践
的教育内容
実践的授業
内容等
備考
課題は大規模言語モデルの使用を前提としている.有料版のChatGPTかClaudeを使用することが望ましい. 


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