シラバス参照

開講年度 2017 
授業科目名 自然科学総合(医学・生物学のための量子サイエンス) 
授業科目名(英文) Interface of Natural Sciences 
担当教員

その他 各担当教員

桑田 一夫

科目開講学部・学科 全学共通教育 
科目区分 教養科目 
科目分類 自然科学(自然科学総合) 
対象学年 1年生 
開講学期・時間割・教室 後学期 月曜日 4時限 全共 102
授業の形態 講義 
単位
履修コード 2ZSI330320 
備考1  
シラバスURL https://alss-portal.gifu-u.ac.jp/campusweb/slbssbdr.do?risyunen=2017&semekikn=1&kougicd=2ZSI330320 



授業概要
難病の娘が父に言いました。「パパ、わたしの薬をつくって」。アメリカの実話です。父は勤めていた会社を退職し、薬を作る会社を立ち上げるのに必要な寄付金を集めるため、全米をまわりました。やがて会社ができ薬もできましたが、その薬を娘に投与出来ませんでした。臨床試験は利害関係のある近親者を除外する必要があったためです。父は立ち上げた会社を退職し、会社と無関係の人となり初めて娘にその薬を投与することが出来ました。そうして子供の病気は治りました、というお話です。難しい数学や物理を学ぶ理由は、現在、治らない病気の治療法を開発するためです。量子力学は、現代の生命科学を支える基礎理論です。大学病院にあるMRIを理解するためには量子論が必要です。本授業では数学の基礎(集合・位相、代数、幾何)、熱力学、統計力学、量子力学の歴史からシュレディンガー方程式の解まで、を生命科学の例を交えて、分かりやすく解説します。 
到達目標
1.古典論と量子論の違いを説明できる。
2.非可換代数の説明ができる。
3.シュレーディンガー方程式を導くことができる。
4.簡単なシュレディンガー方程式が解ける。
5.生命を担うタンパク質や核酸の物質的基盤を説明できる。 
授業計画と
準備学習
 1.量子コンピューターとシュレディンガーの猫
 2.生命と量子論の関係
 3.量子論の仕組み
 4.有機反応
 5.NMRとは何か?
 6.生化学の考え方
 7.分光学の基礎
 8.ウイルスのはなし
 9.電子顕微鏡
10.iPS細胞と分化
11.水素原子の解(1)
12.水素原子の解(2)
13.水素原子の解(3)
14.プリオンのはなし
15.筆記試験 
能動的学習
●  討論やプレゼンテーションなど,学生による対話や発表               
  フィールドワーク,インターンシップ,ものづくり等の体験型学習          
  図書館やラーニングコモンズなど,教室以外の場所を活用             
  ゲストスピーカーの招聘                                  
  AIMS-Gifuを活用した授業と学習支援                          
●  レポートの添削や提出物の返却                             
●  その他                                             
紙とペンのみで、方程式を解く。見かけに惑わされず、本質を見抜く目を養う。 
使用言語
  日本語  
  英語  
●  その他  
必要に応じて、英語で行う。 
TA,SA配置
予定
●  TAによる授業支援                                      
  SAによるピアサポート                                    
  その他                                             
 
基盤的能力
専門的能力
1.基盤的能力に関する重点指導項目  
進:     計画      ●  実行        管理     
伝:     傾聴        発信      ●  把握     
考:     課題      ●  創造      ●  論理     
2.専門的能力や資質・能力に関して,育成を意図する指導  
1.問題の所在がどこにあるのか、を感知できる原始的感覚を養い、現実に応用できるように工夫する。
2.疑問に思ったことをまず、数式や図形で表現できるように、紙とペンによる指導を行う。
3.問題をモデル化し、代数方程式や微分方程式、或いは、多次元幾何で表現できるように、練習する。
4.それを解くために、ICTの活用等を積極的に行える能力を身に着ける。
5.生命科学の問題を量子論の言葉で表現できる基盤的能力を身に着ける。 
授業時間外
の学習
1.配布されたプリントやレポート問題を、様々の情報源を利用して理解し、解く。
2.現実に直面する問題を、量子論的観点から考察してみる。 
成績評価
最後の授業において、筆記試験を行う。提出レポートの内容(40%)、受講日数(40%)、試験点数(20%)などにより、総合的に成績評価を行う。 
到達度評価
方法
レポートの内容、及び試験の成績で、到達度を評価する。 
テキスト
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN/ISSN
1. 『なるほど量子力学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ』  村上雅人  海鳴社  2003年   
テキスト
(詳細)
最初から読めば、高校生にも理解できる。 
参考文献
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN/ISSN
1. 『美しい量子力学』  外村彰  サイエンス社  2010   
2. 『量子アルゴリズム』  中山茂  技報堂出版  2014   
3. 『Noncommutative Geometry』  Connes  Academic Press  1990   
参考文献
(詳細)
興味があれば、一度は、手にとって見てほしい。 
備考
履修条件等:なし 


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