シラバス参照

開講年度 2023 
授業科目名 化学入門(日常生活でよく見る化学現象や化学製品を学ぶ) 
授業科目名(英文) Introduction to Chemistry 
担当教員

纐纈 守

科目開講学部・学科 全学共通教育 
科目区分 教養科目 
科目分類 自然科学(化学) 
対象学年 1年生 
開講学期・時間割・教室 前学期 月曜日 2時限 全共 105
授業の形態 講義 
単位
履修コード 1ZSI330870 
備考1  
シラバスURL https://alss-portal.gifu-u.ac.jp/campusweb/slbssbdr.do?risyunen=2023&semekikn=1&kougicd=1ZSI330870 
科目ナンバリング  



授業概要
私たちのまわりには「化学」が関わる様々な現象や製品に満ち溢れています。たとえば、ドライクリーニングは、石油系溶剤で洗うので油汚れや皮脂の汚れに効果的、一方、汗やジュースの汚れは家庭用洗濯機で水洗いが効果的です。お風呂の洗剤とトイレの洗剤を両方使うともっときれいになるかと思って使ったら塩素ガスが発生して亡くなった主婦のお話。水のこと、5大栄養素、うまみ成分(昆布、鰹節、干ししいたけから発見)、発酵食品の製法と効能、プラスチック、エネルギー、電池などみんな「化学」です。こんな卒業後も役立つ「化学」の基礎知識をいっぱい紹介します。身のまわりの様々な現象も「化学」を学習することで初めて理解でき、説明に納得がいき、充実した社会生活、日常生活を送ることができます。本講義では、少しでも「化学」に親しんでもらうために身近なものや事例をとりあげて、ご自身の実体験とともに整理しながら「化学」の重要性を理解していきます。 
到達すべき
目標
1.[知識・理解] 化学の基本的概念を理解する。
2.[思考・判断・表現] 化学に関して習得、理解した知識を、日常生活と結びつけて科学的・総合的判断に活用することができる。
3.[関心・意欲・態度] 【目からウロコ!】のような話題ばかり。 化学と日常生活との関わりに興味や関心を持ち、主体的、意欲的に学習に取り組むことができる。 
授業計画と
準備学習
1、授業計画::第Ⅰ部 飾る(衣)貴金属
地球上にある物質をまとめた周期表、いろいろな元素について学んでみよう。憧れの貴金属の特徴を知ろう
準備学習:身近な貴金属とその利用の現状をまとめる

2、授業計画::第Ⅰ部 飾る(衣)香料,化粧品
食品や日用品に使われている香料について学ぶ。化粧品の種類やその役割、成分や効能などについて理解する
準備学習:香料や化粧品の特性と性質についてまとめ、成分や効果に関して物質レベルで理解する

3、授業計画::第Ⅰ部 飾る(衣)繊維,衣類
衣服に使われている繊維の種類と特徴、洗濯表示マークについて学ぶ
準備学習:身の回りの衣服に使われている繊維の種類や取り扱い方法や洗濯の方法などをラベル表示などから整理し理解する

4、授業計画::第Ⅰ部 飾る(衣)石けん,洗剤
界面活性剤、ドライクリーニングの特徴やそれら洗浄方法の上手な使い分け方について理解する
準備学習:界面活性剤やクリーニングの基礎知識について整理する

5、授業計画::第Ⅱ部 食べる(食)味覚
五基本味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)の成分がどんな物質によりそれらの性質を示しているか把握しそれらの特徴を理解する
準備学習:五基本味やそれらに起因する各成分に関して整理し理解する

6、授業計画::第Ⅱ部 食べる(食)栄養① 炭水化物,たんぱく質
5大栄養素である炭水化物、たんぱく質の成分や特徴を把握しそれらが健康にどのように関与しているか理解する
準備学習:炭水化物、たんぱく質について学んだことを復習する

7、授業計画::第Ⅱ部 食べる(食)栄養② 脂質,ミネラル,ビタミン
5大栄養素である脂質、ミネラル、うま味についてその特徴を理解する
準備学習:脂質、ミネラル、うま味について学んだことを復習する

8、授業計画::第Ⅱ部 食べる(食)発酵
発酵とは? 味噌、醤油、みりん、漬物、ヨーグルト、チーズ、ワイン、日本酒など発酵食品の種類、製法や発酵の過程について学ぶ。アルコール飲料の製法などを解説。アルコール代謝、酢酸、パン、納豆の製法について学ぶ
準備学習:日本古来の発酵食品や発酵乳製品など発酵食品の種類や特徴について学んだことを整理する

9、授業計画::第Ⅱ部 食べる(食)水
水の特徴を学ぶ。調理の際に用いる調理法は物質の状態変化。圧力鍋、浸透圧など水にかかわる化学現象を理解し調理に役立てる知恵を獲得する
準備学習:人間にとって欠かせない水の特性と性質についてまとめる。調理と物質の状態変化の関係について学習する

10、授業計画::第Ⅲ部 暮らす(住)金属と文明
人類の歴史と金属の関わり現代生活での金属や合金の貢献などについて学ぶ
準備学習:人間にとって欠かせない金属や合金の特性と性質について理解する。人類文明と金属との関係について学習する

11、授業計画::第Ⅲ部 暮らす(住)薬と毒
薬の歴史や主要な薬に関して内容を理解する。農薬や毒物に関して正しい知識を身に付けられるよう解説する
準備学習:人間の健康維持に欠かせない薬の特性と性質について理解する。農薬や毒物に関して正しい知識を身に付け正しく利用し安全な生活が営めるよう学習する

12、授業計画::第Ⅲ部 暮らす(住)色と光
色はなぜ見え、なぜそのような色に見えるのか。花火の色はなぜあの色に見えるのか。光や色の変化や発色の機構について概説する
準備学習:人の心をほっとさせ美しいと感じさせる色の正体を学んでみよう

13、授業計画::第Ⅲ部 暮らす(住)家電と日用品
化学反応を利用した使い捨てカイロや冷却パック、冷蔵庫、電子レンジや電気こたつなど日用品や家電製品の原理を理解しより有意義な日常生活が送れるように概説します
準備学習:人の心をほっとさせ美しいと感じさせる色の正体を理解する

14、授業計画::第Ⅲ部 暮らす(住)電気と電池
太陽光発電や風力発電など自然エネルギーについて学ぶ。電池の開発の歴史、電池の種類(アルカリ電池、リチウムイオン電池、燃料電池など)、製法と特徴を理解し日常生活で上手に使い分ける方法を理解する
準備学習:太陽光発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電など自然エネルギーの実情と課題や今後の予測について整理する。スマホなど身の回りにある電池について調べ、整理し理解する

15、授業計画::第Ⅲ部 暮らす(住)石油とプラスチック
人類のエネルギー供給源である化石燃料について学ぶ。プラスチックの原料など石油の重要度と応用実態を把握しリサイクルに関しても解説する
準備学習:限りある炭素資源(化石燃料)の実情と課題や今後の予測について整理する。石油由来のナフサから製造されているプラスチックについて種類や特徴について整理し理解する 
授業の特色
討論やプレゼンテーションなど、学生による対話や発表               
フィールドワーク、インターンシップ、ものづくり等の体験型学習          
図書館やラーニングコモンズなど、教室以外の場所を活用             
ゲストスピーカーの招聘                                  
TACT(旧AIMS-Gifu)を活用した授業と学習支援                       
レポートの添削や提出物の返却                             
その他                                             
 
学生のアク
ティブ・ラー
ニングを
促す取組
日常生活をなりげなく過ごすのではなくちょっとした現象を化学的な目線でなぜこんなことが起こるのかという目線で化学現象を意識していこう。普段の生活にかかわる化学に関して説明するとともにレポートや課題の中でより実感できる講義を実施します。 
使用言語
日本語  
英語  
その他  
 
TA,SA配置
予定
基盤的能力
専門的能力
1.基盤的能力に関する重点指導項目  
進:   計画      実行      管理     
伝:   傾聴      発信      把握     
考:   課題      創造      論理     
2.専門的能力や資質・能力に関して、育成を意図する指導  
自分自身の生活を見回して様々な現象を改めて科学的思考で考えてみる。それは、基盤的能力が構築されるだけでなく専門的な能力につながる一歩であることを自覚してほしい。 
授業時間外
の学習
私たちは、毎日の生活の中で何も気にしないで過ごしていても毎日のように化学現象や化学製品に触れながら過ごしています。講義で聞いた内容を参考にコンビニで購入した食料品の成分ラベル、衣服を購入した際どんな化学繊維が何%使われているのかなどちょっとした意識を持つことで化学に興味を持つだけでなくより賢い日常生活を送ることができるようになります。生活と化学に関して日々意識して日常生活を送れば、大学卒業後の長い人生においてもより賢く安全な生活が過ごせます。 
成績評価の
方法
毎回行う小テスト及び定期試験の結果から総合的に評価する。 
到達度評価
の観点
定期試験により 1.[知識・理解] 2.[思考・判断・表現] 3.[関心・意欲・態度] に関してその到達度を評価する。 
テキスト
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN/ISSN
1. 『楽しく学ぶ くらしの化学 -生活に生かせる化学の知識-』  纐纈 守  化学同人  2021  978-4-7598-2055-3 
テキスト
(詳細)
第3刷の最新版を入手すること。毎回の講義で使用するので必ず持参すること。
穴埋め形式の最新の教科書で講義中に重要事項を記載しながら学習し記憶にとどめさせます。

穴埋めする箇所について正しい解答に導けるようよく考えながら主体的に深い学びを身に付けてもらいます。 
参考文献
参考文献
(詳細)
身の回りから見た化学の基礎、芝原寛泰、後藤景子著、化学同人、ISBN978-4-7598-1292-3
商品から学ぶ化学の基礎、松田勝彦著、化学同人、ISBN978-4-7598-1436-1 
担当教員実
務経験内容
または実践
的教育内容
食品会社の基礎研究所に10年間勤務 
実践的授業
内容等
備考
授業の実施形態:すべて対面授業で行う 


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