シラバス参照

開講年度 2024 
授業科目名 古今のものづくり 
授業科目名(英文) History of manufacturing 
担当教員

中田 隼矢

科目開講学部・学科 全学共通教育 
科目区分 教養科目 
科目分類 岐阜学 
対象学年 1年生 
開講学期・時間割・教室 後学期 月曜日 3時限 全共 第4セミナー室
授業の形態 講義 
単位
履修コード 2ZGF441280 
備考1  
シラバスURL https://alss-portal.gifu-u.ac.jp/campusweb/slbssbdr.do?risyunen=2024&semekikn=1&kougicd=2ZGF441280 
科目ナンバリング  



授業概要
 岐阜県では鎌倉時代頃から日本刀の製作が始まったとされ,その作風は「美濃伝」として日本刀の5大産地・五箇伝の一角と認知されている。美濃伝が隆盛を極めたのは室町時代頃となっており,それ以降の日本刀の作風は,美濃伝の影響を受けていることが多いとされている。岐阜県は,現在も日本刀に関わる多くの職人の方々が活動を続けている数少ない地域となっている。また,長年の鍛冶のノウハウを活かし,現在では包丁などの刃物の生産量が全国一となっている。

 本講義では,金属を題材にして日本刀のような伝統的なものづくりや現在のものづくりについて学ぶ。具体的には,日本刀の作刀方法を金属工学(金属の製錬,金属の物性,金属の組織制御,金属の加工方法など)の観点で学び,日本刀のように強くて壊れにくい現在の鉄鋼製品などについても紹介をする。また,日本刀の文化財としての側面にも注目し,その歴史や鑑賞方法の概要についても学ぶ。
 
 講義は教員が作成したPowerPoint資料を用いて説明を行う。補助教材としてビデオの視聴なども行い,講義内容の理解を促す。質問事項については,レスポンスシートを用いて次回の講義で回答する。

※単位互換制度を利用して受講を検討している他大学の学生へ
備考欄に注意事項を記入していますので必ず確認下さい。 
到達すべき
目標
・岐阜のものづくりについて知る
・金属の特徴とその利用に関する歴史について知る 
授業計画と
準備学習
1. ガイダンス
2. 金属材料利用の歴史
3. 金属材料の科学的な特性
4. 製鉄(現代編)
5. 製鉄(古代編I)
6. 製鉄(古代編II)
7. 鉄鋼の組織制御と加工方法
8. 日本刀(導入)
9. 日本刀の製法I
10. 日本刀の製法II
11. 日本刀の歴史
12. 日本刀の鑑賞
13. 刃物・自動車などに用いられる金属材料の特徴
14. 文化財など
15. 総括 
授業の特色
学生のアク
ティブ・ラー
ニングを
促す取組
成績評価は,レスポンスシートの内容と期末レポートによって実施する。レポートの内容は本講義の内容に関わる文献を図書館などで探し,その内容をまとめる。広い視野で本講義の内容を理解し,各々の関心に基づき積極的に文献を講読して欲しい。また,本講義の大きなテーマとなる日本刀については,関市の関鍛冶伝承館に多くの刀剣が展示されており,定期的に作刀の様子も公開されている。これらの施設も訪問するなどし,広い視野での教養を培ってほしい。 
使用言語
日本語  
英語  
その他  
 
TA,SA等配置
予定
基盤的能力
専門的能力
1.基盤的能力に関する重点指導項目  
進:   計画      実行      管理     
伝:   傾聴      発信      把握     
考:   課題      創造      論理     
2.専門的能力や資質・能力に関して、育成を意図する指導  
 
授業時間外
の学習
アクティブラーニングの項を参照下さい。 
成績評価の
方法
・成績評価はレスポンスシートの内容と期末レポートで評価する。
・成績評価に対するレスポンスシートと期末レポートの配点割合は,レスポンスシートを20%,期末レポートを80%とする。
・出席回数は成績評価の対象に含まないが,出席回数が10回に満たない場合は成績評価の対象としない。

期末レポートの詳細について:期末レポートでは大学あるいは近隣の図書館で本講義に関連する文献調査を行い,レポートにまとめる。但し,講義で解説した内容と重複しないこと。Web上の報告書や論文は補助資料として利用を認めるが,必ず1冊以上の書籍を熟読すること。なお,一般のWebサイトは資料として認めない。期末レポートはTACTより電子ファイルで提出することとし,提出期限に遅れた場合は受理しないので注意すること。 レポートの提出締切日は,定期試験期間の最終日までとする。詳細は講義初回のガイダンスで説明するので,ガイダンスには必ず出席すること。 
到達度評価
の観点
期末レポートの評価は,1)自身が設定した目的と論述内容が一致しているか,2)論述の内容が十分か,3)レポートとして適切な文章か,4)指定の書式が守られているか,の以上4つの観点で評価し,全評価に対する各項目の配点割合は20%とする。評価の詳細は講義初回のガイダンスで説明するので,ガイダンスには必ず出席すること。 
テキスト
テキスト
(詳細)
講義は教員が作成したPowerPoint資料を用いて説明を行い,資料は電子ファイルで配付する。 
参考文献
No 書籍名 著者名 出版社 出版年 ISBN/ISSN
1. 『日本刀の教科書』  渡邉 妙子, 住 麻紀  東京堂出版  2014  4490208774 
2. 『金属が語る日本史』  齋藤 努  吉川弘文館  2012  4642057552 
3. 『人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理』  永田 和宏  講談社  2017  4065020174 
4. 『日本刀の鑑賞基礎知識』  小笠原 信夫  雄山閣  2019  4639026269 
5. 『刃物の見方』  岩崎航介  慶友社  2012  4874490697 
参考文献
(詳細)
本講義で用いた参考文献は,講義資料中にその都度示す。主な参考文献を上記にあげるが,それ以外にも文献は多数存在するため,図書館などを利用して積極的に読んで欲しい。特に日本刀や刃物関連の文献は,関市立図書館が大変充実しているので,上手く利用して欲しい。ただし,一部の文献は貸し出し制限があるようなので,注意すること。 
担当教員実
務経験内容
または実践
的教育内容
実践的授業
内容等
備考
・本講義は,金属工学(金属の物性,金属の組織制御,金属の加工方法など)の知見を用いて,ものづくりについて解説する。全学共通教育科目の「異分野から学び」の方針にもとづき,履修希望者が定員を超えた場合は,専門科目にて金属工学の関連科目を学ぶ機会がある教育学部技術教育講座の学生以外を優先して抽選する。
・本講義は,2019年度自然科学・自然科学総合(昔と今のものづくり),2020,2021年度に開講していた自然科学・自然科学総合(日本刀で学ぶ金属工学入門)及び人文科学・日本文化論(金属で学ぶ日本文化史)を統合した科目である。講義内容が重複するため,いずれかの科目の単位を取得済みの学生は,本講義は履修できない。
・出席は出席情報システムを用いた学生証による打刻で確認する。
・偽装打刻などの不正行為が確認された場合は失格とする。
・体調不良などにより講義中に退席する場合は,講義中もしくは講義後速やかに教員に申し出ること。申し出がない場合,偽装打刻として扱われる場合がある。

※単位互換制度を利用して受講を検討している他大学の学生へ
単位互換で本講義を受講する場合は,岐阜大学で対面受講又は遠隔受講(オンデマンド)となります。遠隔受講の場合は,岐阜大学で対面で開講している講義の様子を録画し,オンデマンドで配信をします。この動画を視聴し,翌週の日曜までにレスポンスシート(感想・考察・質問などを記入)を提出することで出席扱いとなります。受講のためには,講義動画の視聴が必須となりますので注意下さい。

紹介動画:https://youtu.be/YmAefbth9kA 


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